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203定食 ひとつの持論

歳を感じる瞬間は人それぞれ。
僕なんて世間で言えばまだまだなんだろうけど、
それでも物理的な身体の変化を
感じずにはいられない年頃であります。

疲れやすくなったかも。
白髪、増えてきてるかも。
気のせいだと信じて疑わなかった
そのような変化を
最近は少しだけ受け入れられるようになりました。
だってしょうがないもんね。

老いについて考える時、
いつも思い浮かぶひとつの持論がある。
それは、得ることよりも失うことの方が
多くなっている事実に気付いてしまった時から
人は老い始める、というもの。
ここでの、こと、というのは
能力、知人、感性などを指します。

諦観染みていると言われれば
そうかも知れません。
ただ、ある日突然そう思った
数年前の僕にはそれが真実のように思えました。
だからこそ、
人はそのような現実を忘れさせてくれるような
美しい音楽や物語そして、
他人の生き様に陶酔するのではあるまいかと。

身体の老いは認めても、
心の老いはまだ認めたくない。

そのように無理やり新しいことを
やろうとする自分と付き合いながら、
端から見れば何ら不満もないように見えるであろう
その水面下で、やや痛々しくもがいています。

やがてその抗いが徒労に終わった時、
自分の手元に残されたものや身近な人を
今より少しでも大切にしようと思えたのなら、
それは成長と呼んで差し支えないはず。

そう淡く信じながら。

by telecasco | 2018-03-07 00:08 | 諸行無常